園長便り2023-06

 「見て真似る」

園長:中村貫太郎

 

先日の運動会は久しぶりに制限なしで行うことができました。種目に参加してくださった皆様、拍手や声援を送って応援してくださった皆様、プレゼントを用意してくださった父母の会役員の皆様、練習の時から会場を貸してくださった三育小学校の皆様、沢山の協力をいただき、運動会を行うことができました。ありがとうございました。

園児リレーは大接戦で、応援する側にも力が入りましたね。練習の時は、周りをキョロキョロ見ながらコースから外れていくこともありましたが、本番では迷子にならず最後までバトンをつなぐことができ安心しました。

今回、リレーの練習で一人ずつ走りを見る機会があり、気がついたことがありました。

体格や力の強さが一人ひとり違うように走り方も色々ですが、その特徴は大まかに次の様に分けられるのではないかと思いました。

①ほとんど手を振らずに走る。(意外と早く走れるが、足の力だけが頼り)

②手足を一生懸命動かすが上に跳ねるように走る。(動くわりになかなか前に進まない)

③あまり足を上げず、歩く時と同じような姿勢で走る。(可愛らしいがゆっくり進む)

④腕を振りしっかり足を後ろに蹴り出して走る。(全身の力を効率よく前進する力に変えられる)

理想的な走りは④ですが、この走り方ができていたのは、兄姉がいる園児に多かったように思います。幼児に効率的に前に進む速い走り方を言葉で教えようとしても、なかなか伝わるものではありません。幼児は何かを学ぶ時、見て真似るという方法をとります。「学ぶ」という言葉は、昔は「まねぶ」と言いました。それは「真似る」と同じ意味の言葉だそうです。幼児は見るもの聞くもの、全てを模倣する事によって経験し、身につけていきます。もしかすると兄姉がいる園児は、小学校の運動会などで速くてかっこいい走りを見る機会が多かったのかもしれませんね。私たち大人も走る姿に限らず、子どもにとって良いお手本を示していきたいものです。