「学びの連続性」
園長:中村貫太郎
朝のマルチエイジタイムに、空を見ながら不思議そうな顔をしている園児がいました。しばらくして「あっ、月!」と、青空の中にうっすらと見える月を発見しました。その声に他の園児が反応し、一緒に空を見上げて月を探し始めました。
何気ない子どもの発見体験ですが、このような発見は、後々「なんで夜じゃないのに月が見えたんだろう?」といった疑問を生み、天体に興味を持ち、やがては理科の学びに繋がっていくということになるかもしれません。学びが連続していくというひとつの例といえるでしょう。
天体といえば、秋の夜空を彩るオリオン座流星群が見頃のピークを迎えました。オリオン座流星群はハレー彗星から出たちりが集まる所を地球が通過する際に、小さな岩石が大気にぶつかって燃えることで発生するそうです。流星の放射点がオリオン座の近くにあることからその名が付けられました。
私も週末の夜に1時間ほど天体観測をしたのですが、痕の長い綺麗な流れ星を5個見ることができました。その中で1個だけ、ひときわ明るい流れ星があったのですが、その時は思わず「おぉー!」と声が出てしまいました。周りで観測していた他の人たちからも同じように歓声が上がっていました。
単に明るい流れ星を見つけたという感動だけでなく、昔学んだ大気の存在を改めて確認し、宇宙の神秘に思いをめぐらせるひとときとなりました。これもまた学びが連続してくということなのでしょう。
学びは紙面上の知識としてだけの学びで終わらせるのではなく、実際に生活している中で体験したことに当てはめて考えいくことで、更に深い学びへとつながり人生を豊かにしていくのではないでしょうか。
子どもたちが次はどのような発見をし、それがどのような学びへと続いていくのか楽しみですね。