園長便り2020-10

元気な心の源

園長:中村貫太郎

先日の運動会では、拍手での応援をありがとうございました。園児も保護者の皆様に頑張った姿を見ていただくことができ、とても嬉しそうでした。頑張りが認められるということは、大人になっても嬉しいものです。特に子どもは親の共感を得て、認めてもらえることを喜びとしています。認められることで、自分は家族の中でなくてはならない存在であることを実感することができるからです。その体験は自己肯定力を強めていくための土台となります。

逆に「なんで一等賞になれなかったんだ!」「もっと早く走らなきゃダメだろう!」「バラバラで下手な演技だったなー」といった否定的な言葉をかけられ、自分なりに頑張ったことを全く認めてもらえなかったらどうでしょうか。おそらく運動会は楽しくない思い出となり、「自分は親に分かってもらえない存在なんだ」「自分はダメな奴なんだ」と自己否定し、運動からも遠ざかっていく事でしょう。どんなに健康な体があったとしても、心が元気でなければ、その真価を発揮することはできません。幼児期は結果に関わらず、心が元気になる言葉をかけていただければと思います。

そもそも、運動することの1番の目的は闘争心や競争力をつけることではありません。健全な精神と健康な体を維持していくことにあります。適度な運動が心や体に及ぼす効果は次の通りです。血行を良くし、全身に酸素や栄養を行き届かせます。また、運動によって筋肉を動かすことにより脳に刺激を与えて活性化させます。気分が明るくなり気持ちが元気になります。心肺機能が強くなり、疲れにくくなります。代謝も良くなり、免疫力もアップします。特に楽しみながらする運動は免疫力を高めるのにより効果があるといわれています。これらのことから適度な運動は、健康な体を維持していくために必要不可欠なものだといえます。これからも園児が楽しんで、体を動かす事ができる環境や活動を考えていきたいと思います。