園長便り2017-11

「甘え」と「甘やかし」の違い

園長 平田泰三

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朝夕がかなり冷え込むようになりました。テレビでもストーブやエアコン暖房のCMが流れるようになりました。着る服選びに困る時期ですね。体調を崩しやすい季節の変わり目、ご自愛ください。そして短い秋を十分にお楽しみください。
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さて、今回はお勧めの育児書をご紹介します。『子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わるほめ方・叱り方2』(明橋大二著 1万年堂出版)です。著者の明橋氏は精神科医でありスクールカウンセラーとして活躍されている方です。わたくしは、この本に書かれているアドバイスを自分の子育てに実践してみて、とても助けられました。
明橋先生は、この本の中でとても興味深い示唆を与えてくださっています。それは、「甘え」と「甘やかし」の違いについてです。(同20-29頁)
すべてとはいえませんが、子どもとの関係がギクシャクする時、「甘え」と「甘やかし」の捉え違い、混乱が要因となっている場合があるのではと指摘されています。「甘え」とは子どもの自律、自立のためにとても重要で「精神的な充足感・安心感」に必要不可欠のもの、一方「甘やかし」とは、こどもの「物質的な要求」に言われるがままに応えることで、避けなければいけないこと、とあります。そこを間違えてしまうと子どもは自立を妨げられ、いつまでも精神的には「欲求不満」状態となり、問題行動は収まらず、悪循環し、子どもも親も、そして社会も悲しみ続ける原因となってしまうようです。「こころ」は決して「物質的なもの」では満たされないようですね。詳しくはぜひ、先生の本を実際手にとってみてください。聖書には「恐れるな、わたしはあなたと共にいる」(イザヤ書46章他多数)という神様の約束があります。「共に歩むこと」その具体例の一つをご紹介しました。