時 間
園長：村沢秀和
次のような銀行があるとしましょう。その銀行は、 毎朝あなたの口座へ86,400円を振り込んでくれます。そのお金は自由に使って良いことになっています。ただ、その日のうちに使いきらないと、次の日には残高はすべて消えてしまい蓄えることはできません。つまり、すべてを失うということです。しかし、次の日の朝にはまた新たに86,400円が振り込まれているのです。さて、あなただったらこの86,400円をどうしますか。きっと、毎日86400円全額を引き出して思う存分使うことでしょう。
これは何を例えているかというと、時間なのです。毎朝、あなたには86,400秒が与えられているのです。その与えられている時間を、自由に使うことができるのです。ただそれを上手く使い切らなかったなら、その時間は消えてしまい、翌日に繰り越すことはできません。つまり、大切なお金を失うのと同様に、与えられた時間を失うのです。しかし、翌日には、あなたの為にまた86,400秒が振り込まれています。さて、あなたはこの与えられた時間86,400秒、つまり、今日という1日をどのように使うでしょうか。このことを考えることはとても大切です。なぜならば、ある日突然、その時間が、与えられなくなる時が来るからです。
ある人がこんなことを言っていました。「１年の価値を理解するには、落第した学生に聞いてみるといいでしょう。１ヶ月の価値を理解するには、未熟児を産んだ母親に聞いてみるといいでしょう。１週間の価値を理解するには、週間新聞の編集者に聞いてみるといいでしょう。１時間の価値を理解するには、待ち合わせをしている恋人たちに聞いてみるといいでしょう。１分の価値を理解するには、電車をちょうど乗り過ごした人に聞いてみるといいでしょう。１秒の価値を理解するには、たった今、事故を避けることができた人に聞いてみるといいでしょう。１０分の１秒の価値を理解するためには、オリンピックで銀メダルに終わってしまった人に聞いてみるといいでしょう。」
なるほど、わたしたちは様々な人生経験を通して、時間の大切さを痛感することがあります。どのように時間を使うかは一人ひとりの自由ですが、その時間の価値を正しく理解している人ほど、有意義にその与えられた時間を使っていくことができるのだと思います。
「あなたの若い日に、あなたの創造者（神）を覚えよ。わざわいの日が来ないうちに、また、『何の喜びもない。』という年月が来る前に。」（伝道の書１２：１）
