園長便り

クリスマスコンサート

園長:村沢秀和

学生時代、聖歌隊に所属していました。クリスマスシーズンになると、コンサートに向けて毎日練習でした。そのクリスマスコンサートで、最後に必ず歌うのがヘンデルのメサイアでした。「ハーレルヤ、ハーレルヤ」と繰り返すフレーズは皆さんもよくご存じのことと思います。このヘンデルのメサイアは、イエスキリストの降誕と受難、そして復活と永遠の生命までも高らかに歌い上げる、本当に壮大な歌です。

合唱やソロ、重唱からなる「メサイア」の台本を見たヘンデルは大いに作曲意欲をかき立てられ、この2時間半近くにわたる大作を24日間で書き上げたと言われています。いわゆる「ハレルヤ・コーラス」はその中のほんの一部なのですが、主なる神をたたえる感動的な歌詞と聖歌隊全員が声を一つにして歌いあげる「ハレルヤ」の合唱は、聞く者はもちろん、歌う者の心もとらえて離さない力に満ちています。

メサイアが初めて上演されたのは、1742年4月13日のことでした。アイルランド総督のウィリアム・カヴェンディッシュの招きにより、ダブリンのウィリアム・ニール新音楽堂で慈善公演の形で行われました。そして、1743年3月23日には、ロンドンにおいて国王ジョージ2世を招いての上演が開催されました。そのときのこと、荘厳な雰囲気の中でハレルヤ・コーラスが始まり、「全能の主、我らの神はすべてを統治される」と歌いあげるのを聞いたとき、国王ジョージ2世は感動のあまり思わず立ち上がり、合唱が終わるまで聴衆とともに立ち続けたという話は有名です。そこからハレルヤ・コーラスの間、聴衆が起立する習慣がうまれたと言われています。今年のクリスマスも全国のどこかで、数多くのメサイアが歌われることでしょう。

さて、来る12月6日(土)午後3時より、大通り公園で行われているミュンヘンクリスマス市において、保護者コーラス「ピスガーズ」と三育小学校の児童たちが30分のミニコンサートを行います。ハレルヤコーラスはありませんが、清らかなトーンチャイムの音色と、美しいクリスマスの調べに、毎年大勢の方々が聞きに来てくれます。お時間のある方は、ぜひいらしてくださいね。

詳しくはこちら→http://www.sapporo-christmas.com/