園長便り

「笑は良薬」

園長:村沢秀和

子どもは笑うことが大好きです。だから、幼稚園の中は、いつもたくさんの笑いで溢れています。笑いは子どもたちの生きるエネルギーです。笑顔の中で、どんどん成長していきます。

子どもたちの笑顔を見ていると、自然にこちらも笑顔になります。笑いは、うつるから不思議ですよね。そして同時に、いかに自分が笑顔を忘れて生活しているかと反省させられることも少なくありません。笑いは大人にとってもとても大切なものです。

ノーマン・カズマンズ著「笑いと治癒力」という書物の中で、自分自身の闘病生活について書いています。その中で、ユーモア溢れるコメディ映画を見て大笑いすると、薬でも取り除くことができなかった痛みを軽減することができ、精神的にも楽になり、最後は病気から完全に回復することができたと述べています。

この書物がきっかけとなって、笑いがもたらす効果について様々な研究がなされるようになっていきました。その中でわかってきたのは、笑うと脳内物質のエンドルフィンがたくさん分泌されるようになるということでした。

このエンドルフィンには次のような効果があると言われます。

 

・自然の脳内麻薬なので精神を落ち着かせる。またモルヒネより効果的な鎮痛作用がある。

・気分を良くする。

・免疫細胞の活動を活性化する。

 

このように笑いは良薬なのです。もし、わたしたちの生活から笑いが失われたらどうなるでしょう。上記の逆のことが起きてしまうことでしょう。すなわち、気分が落ち着かなくなり、不愉快な気分になり、免疫が落ちるので病気にかかりやすくなるなどです。実際、ある調査結果では、いつも不幸だと思っている人の死亡率が、いつも幸せだと思っている人と比べると、60%近くも高かったそうです。

笑いは、子どもにとっても、大人にとっても大切なものなのです。だから、子どもの顔を見つめて、お互いににっこりする時間をたくさん持ちたいものですよね。笑顔は笑顔を生みだします。どんなに疲れていても、どんなに心配なことがあっても、子どもの瞳を見つめれば、自然と笑顔が生まれるものです。

「喜びを抱く心はからだを養うが霊が沈みこんでいると骨まで枯れる」箴言17:22