園長便り2023-14

 「3つの柱と10の姿」 

園長:中村貫太郎

 

平成29年に幼稚園教育要領が改訂され「資質・能力の3つの柱」と「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」が示されました。3つの柱は小学校までに育てていきたい資質や能力で、次の3つのことです。

Ⅰ、知識及び技能の基礎

Ⅱ、思考力、判断力、表現力等の基礎

Ⅲ、学びに向かう力、人間性等

 

そして、この3つの柱が育つ過程での子どもの姿を抽出したものが10の姿です。

①健康な心と体

②自立心

③共同性

④道徳性・規範意識の芽生え

⑤社会生活との関わり

⑥思考力の芽生え

⑦自然との関わり・生命尊重

⑧数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚

⑨言葉による伝え合い

⑩豊かな感性と表現

 

小学校から高校においても、幼児教育の中で行われてきた「遊びを通した主体的・共同的な学び」の重要性が再認識され、探究学習が取り入れられるようになりました。そこで幼稚園において幼児が遊びや活動を通してどのような学びをしているのかということを、小学校の先生にも理解してもらえるよう可視化されたものが「3つの柱と10の姿」です。

現在、園では発表会に向けての活動が繰り広げられています。友達と思いをひとつにして目的のために協力し合う体験は、10の姿でいえば「③共同性」を養う活動といえるでしょう。劇を作り上げている年長児にいたっては、お互いに意見を出し合うこともあるので「⑨言葉による伝え合い」も含まれていきます。これからも様々な体験を積み重ねていくことで、3つの柱が育っていくことを願っています。