園長便り2022-17

 「千差万別」

園長:中村貫太郎

 

この冬休みは12月末になっても降雪が少なく、雪かきをする回数も少なかったのでありがたく思っていました。しかし、先週あたりから雪が積もりだし、3学期を目前にして園庭の雪山も例年と同じくらいの高さになりました。

幼稚園周辺は園バスや送迎の車が停まれるようにするため、歩道脇に積まれた雪を家庭用の除雪機で玄関前と駐車場のロードヒーティングまでとばして、少しずつ溶かして減らしています。飛ばす距離が長くなるため、なるべく通行する人が少ない時間帯を選んで除雪しているのですが、作業中に通りかかった人から二通りの言葉をかけられることがあります。

ひとつ目は「いつもこっちの方まできれいにやって下さってありがとうございます」という感謝の言葉。

ふたつ目は「ここに雪を撒かないでよ、歩きにくくてしょうがないわ」という苦情の言葉。

二人ともすぐ近くのマンションに住んでいる高齢の方のようですが、ひとつ目の感謝を伝えて下さる方は私がマンションのゴミステーション前の歩道も除雪していることをご存じで、顔を合わせる度にお礼を言って下さいます。

二つ目の苦情を言って行かれる方は、ロードヒーティングの上に撒かれた雪で凹凸ができて歩きづらくなる事がご不満だったようです。数時間後にはきれいにとけて無くなってるし、そこに雪を飛ばすことでその他の歩道は歩きやすくなっているのでご容赦いただきたいところですが、その方にとっては本来ならば雪がなくて歩きやすい場所が歩きづらくされることは我慢ならなかったのかもしれません。次回は歩行スペースを確保しておこうと思いました。いずれにしても、ひとつの行動を相手がどう受け取るかは千差万別ですね。

同じように園児達の成長も千差万別です。同じ月齢であっても雪山で滑ることを楽しいと感じる子どももいれば、怖いと感じる子どももいます。同じ話から興味を持つことや記憶に残る箇所もそれぞれに違います。そのような違いを持ちつつ、集団生活の中でどのように調和していくのかということも園での学びです。

3学期は年度の締めくくりの学期となりますが、それぞれが良い締めくくりをすることができるよう見守っていきたいと思います。