園長便り2022-19

「ワクワクする世界」

園長:中村貫太郎

2月に入り、1年の内で最も寒い時期となりました。先週は「さっぽろ雪まつり」が開催され、多くの観光客が札幌を訪れました。来場者は175万人と、前回よりも17万5千人も多かったそうです。最多来場者数を記録したのは2019年で273万人ということですが、会場が大通公園のみであったことを考えれば、大健闘といえるでしょう。

3年ぶりの開催ということで、今回初めて雪まつりを楽しんだ園児もいたのではないでしょうか。私も幼いころは大雪像の滑り台を滑るのが楽しみでした。数十年後に自分が雪の滑り台を作る側になっているとは夢にも思っていませんでしたが、幼いころの私にとって雪まつりは、短い期間でその時にだけ現れる夢のような世界でした。絵本やテレビで見ていたキャラクターが立体の大雪像になり、それを間近で見ることができる普段では体験できない、ワクワクする世界でした。

 

明後日開かれる作品展も、普段では体験することができないその時だけの世界といえます。前回の園便りでも各担任がクラスの作品準備の様子をお伝えしていますが、今年の作品展では「ぐるんぱのようちえん」という絵本の世界をテーマにしました。平面で表現したり、立体物をつくったり、あれこれ考えながら徐々に形になってきました。普段過ごしている園内がどのような世界になるか私も楽しみです。

ワクワクする体験はいくつになっても大切です。楽しみながら夢中になることができる体験と、そこで学んだことはしっかりと脳に残るといわれています。ワクワクする気持ちは主体的な学びにつながっていくことがその理由とされています。遊びと学びが連続している幼児期は、特にワクワクした気持ちを持つことが大切だといえるでしょう。作品展当日は、作品の出来映えを評価するのではなく、園児達が作り上げた世界を、お子様と一緒にワクワクした気持ちで楽しんでいただければと思います。