園長便り2022-07

「習慣の力」

園長:中村貫太郎

 

前回の園便りでは、繰り返していくことでできる様になることについてお伝えしました。今回は繰り返すことで身につく「習慣」について「心を育てる家庭教育」という本から抜粋してご紹介します。

※紙面の都合上、一部省略しています。

 

習慣というものは数多い繰り返しをして身につくものです。忍耐強く繰り返し、よく教えることが大切でしょう。短気なやり方は効果がないばかりか、意図したことと反対の結果を生むようになるかもしれません。(中略)
意思力とは選択の能力のことを指していますが、この力を正しく育てることによって独立心の旺盛な人間として子どもは成長するのです。意思を強くするには、日常の生活の中で、子どもに選択の力を十分に働かすことができるように導いてやることによるといわれています。
一方的に親の考えを押しつけたりしていると、子どもは自分の選択の能力を十分に働かすことができないので、自分の選択ができなくなります。親は注意深く子どもの意思の働きを導いてやる必要があります。

習慣が人格をつくる

幼い時に心にいだく思想や感情によって、どの青少年も自分たちの生涯の歩みを決定していくのです。子どもの時に形成された、正しく立派な高潔な習慣は、人格の一部となり、一生を通じて常に本人の生き方の特徴となるでしょう。青少年は、自分たちの選択次第で、良くも悪くもなる事ができます。

習慣はどのようにしてつくられるか

善であれ悪であれ、ただ一つの行為が人格をつくるのではありません。行為を繰り返すことによって、習慣がつくられ、人格が固められていきます。

良い習慣をつける時期

人格は、大部分、早いうちにつくられます。早い時期に身についた習慣は、どんな生まれつきの才能よりも強い影響力を持って、人を知的巨人にもすれば小人にもします。なぜなら、どんなにすぐれた才能でも、悪い習慣によってゆがめられたり弱められたりするからです。

幼児期の習慣の影響

子どもの時と青年時代には、人格は非常に影響を受けやすいものです。自制力は、この時代に身につけねばなりません。家庭の炉辺や食卓で、永遠に続く結果をもたらす影響が及ぼされるのです。生まれつきの能力よりも、幼いころ身についた習慣が人生の戦いに勝つか負けるかを決定します。

エレン・G・ホワイト著 「心を育てる家庭教育」より