園長便り2020-18

「雪で遊ぶ」

園長:中村貫太郎

園庭での雪遊びが始まりました。園児達は外で遊べる日をとても楽しみにしています。嬉しそうに園長室の前を通り園庭に出て行きます。しばらくすると、雪山の斜面を滑る子どもたちの楽しそうな声が園長室にも聞こえてきます。

雪は色々な遊び方ができます。雪山を滑り降りたり、雪玉を作って雪合戦をしたり、雪玉を転がして大きな雪だるまを作ったり、実際に入ることができるカマクラやトンネルも作れます。落ちているつららや氷などを宝物にして見立て遊びもできます。

園庭では園児達が創造して作り上げた遊び場所がどんどん増えていきます。雪が積もるとまた初めから作り直しとなるのがつらいところですが、それもまた楽しいようです。

夏場にこれだけの遊びを展開しようとすると砂場や滑り台、おままごとセットに段ボールや工作材料の準備など、たくさんの用意が必要となりますが、雪遊びでは雪ひとつで全てが可能になります。長時間遊んでいると寒くなるという欠点はありますが、軽くて加工も簡単なのでとても万能な遊びの材料といえます。

また、雪遊びでは普段とは違う体の感覚を体験することができます。圧雪された雪の上を歩く時のギュッと踏みしめる感覚や、粉雪が積もった場所を歩く時のフワフワした感覚など、同じ歩くという行動でも気温や状況によって体験できる感覚は違います。

また、深く雪が積もった場所ではズボッと足がハマるので、一歩一歩足を持ち上げて歩いたり、ツルツルに凍った場所や雪山を登るときは滑らないようバランスを取りつつ歩くことになるので、体の使い方も変わります。雪のない時期には意識していない部分の筋肉を使うので、自然と体も鍛えられていきます。

子どもたちにとっては、雪は空からの贈り物といったところでしょう。雪遊びを通して、豊かな感性と元気な体の成長を促していけたらと思います。