園長便り2021-14

「喜ぶ人と共に喜ぶ」

園長:中村貫太郎

今年は例年に比べると冷え込みも緩やかで、日中はまだ暖かい日もありますが、雪化粧をした手稲山の山頂を見ると、確実に冬が近づいていることを感じます。そろそろ園庭の遊具も冬支度をすることになりそうです。これからは園内での活動が多くなる時期となりますが、寒さに負けず体を動かして元気に過ごして欲しいと思います。

さて、園では発表会に向けての練習が始まりました。子どもたちは皆さんの前で披露できることを楽しみにしています。昨年はオンラインのみでの発表会となりましたが、今年は3部に分けてクラス毎に幼稚園のホールでおこないます。器楽演奏、合唱、ダンス、劇などを通して園で体験したことを発表していきます。

 

器楽演奏はリトミックで教わった音楽遊びから、合唱は朝の会や礼拝でうたう歌や讃美歌から、ダンスは毎朝のリズム体操から、劇は家族ごっこなどの見立て遊びから発展しています。それぞれの演目は園で体験してきたことの延長線上にあります。自分が体験してきたことを発表することで、自分を表現することや、相手に分かるように伝えることを学ぶきっかけになればと思います。

また、協力することで得られる喜びも体験してもらえればと思います。年長の器楽演奏では担当する楽器も違えば、出す音もタイミングも違います。役割はそれぞれ違いますが、みんなが指揮者のリズムに合わせて演奏することで、素敵な曲ができあがります。

 

子どもたちの性格がそれぞれ違うように、得意としていることにも違いがあります。ピアニカが得意な子もいれば、苦手な子もいます。得意な子もそれなりに練習をしたからこそできる様になったわけですが、それを自慢して優越感を得る喜びではなく、ピアニカを苦手としている友達に協力し、弾ける様になった時には一緒になって喜ぶことができる人として成長してほしいと思います。

発表会が園児一人ひとりにとって、良い体験となる事を願っています。

 

聖書の言葉

「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。互いに思いを一つにし、高ぶらず、身分の低い人々と交わりなさい。自分を賢い者とうぬぼれてはなりません。」

ローマの信徒への手紙12章15~16節