園長便り2019-19

「Being」を育てる

園長:平田泰三

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暦の上では立春となりました。雪不足と思われていましたが、先日は観測史上初めてという大雪に見舞われ、雪かきの日々でした。一気に例年の景色になったかと思えば、春先のような気温上昇に路面の雪がまた解けてと、めまぐるしく気候が変化し、当惑しています。お互い引き続き足元に気をつけましょう。

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さて、先日は今年度の子育て共育講座を行い、「Being」「Doing」という考え方について考えました。皆様とも少し共有したいと思います。英語の「be動詞」と「一般動詞」で表現するもので区別するのですが、その考え方で子育てを見ますと、少し楽になるものです。本来、両者はわけられないのですが、あえて区別して考えるなら「Being」は「存在」「Doing」は「行動」ということになります。三育教育は「Being」を育てることに重点を置いています。

「Being」のキーワードがあります。「存在価値」「目に見えない」「変わらないもの」「選択できないもの」です。一方「Doing」のキーワードは「行い」「目に見える範囲」「変化するもの」「選択できるもの」です。通常「行い」が悪いと「存在」まで否定されるのですが、そうではありません。たとえ行ないが悪くても、存在まで否定されることはないのです。「行い」は正さないといけない場合があるでしょう。しかし「存在(価値)」は「変わらない」のです。「行い」は選択できるものですが、間違っていればいつでも「選択をしなおす(やり直す)」ことができるのです。

聖書の立場では、究極的に「Being(存在)」は天の神様の領域です。「わたし(神様)の目にあなたは高価で尊い」(イザヤ書43の4)といい続けてくださる神様の存在を信じて、行いを律していくことができます。「存在」も「行い」も祝福されるのが「Being」と「Doing」の考え方です。