園長便り2018-06

 こころの中の闘いに勝利する秘訣①

園長 平田 泰三

北海道は一番よい季節を迎えています。

ただ、気温が上下して落ち着きません。どうぞ、ご自愛ください。ロシアでのサッカーワールドカップが開幕して日々熱戦が繰り広げられています。深夜のテレビ観戦で少々寝不足の方もおられるかもしれませんね。

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さて、人生にもさまざまな闘いがあります。前回、聖書の示す闘いの本質は、他者と戦うことではなく自分との闘いのこと、「勝利」は「克服」という言葉に置き換えられることをお伝えしました。幼稚園の時期からですが、自分と向き合う「闘い」に備える大切さを伝えられたらと思います。

わたしたちの身体は常に「闘い」にさらされています。それは意識できないところですが、わたくしたちの「健康」は細菌やウィルスと常に戦ってくれているさまざまな「免疫細胞」によって守られています。

それらは驚異のシステムです。身体と同様に、こころにも「免役機能」があるとわたしは思っています。それは「赦しと安心感」といえるのではないでしょうか。「闘いを戦いぬく」ための土台が必要です。それは①たとえ失敗したとしても赦されるということ、②そこから得られる「安心感」、赦される場所「安心できる場所の確保」です。将来の闘いに備えて、この時期のお子さんのこころに大切なのは「安心感」、いいかえると「自尊心」です。「失敗」は「自尊心が低くなる時」です。しかし、その失敗をきちんと反省し「赦される」という体験をすると「自尊心」「安心感」が回復します。この場所を確保できて、その場所があってはじめて人は「闘う」ことができるのだと思います。

「恐れるな、わたし(神様)はあなたと共にいる」(旧約聖書:イザヤ書43章)