園長便り

不思議な聖書の預言

園長:村沢秀和

いま、ギリシャのデフォルト問題で世界が揺れています。ヨーロッパ統合のシンボル的な側面を持っている通貨ユーロは、2002年に導入され、現在25か国で使用されています。通貨を統一することによって、ヨーロッパ経済の循環をよくしようと考えたわけですが、しかし、いったんマイナスの方向に働くと、機能的かつ実効的な対応が難しくなるということをギリシャ問題は露呈する結果となっています。

ところで、ヨーロッパはその昔バビロニア帝国が統一していたことがありました。この帝国は旧約聖書に何度も登場してくる巨大国家で、紀元前7世紀のネブカドネザル王の時代にその勢力はヨーロッパ各地に及んでいきました。そんなある日のこと、王は夢を見ます。それはとても恐ろしい夢でしたが、その内容は意味はわかりませんでした。そこでその夢を解き明かすために捕囚状態にあったユダヤ人のダニエルが王の見た夢を解き明かすように言われるのです。ダニエルが神に祈ると、神は王が見た夢をダニエルに解き明かされました。王は夢の中で一つの大きな人間の姿をした像を見ます。頭は金、胸を銀、腰は銅、足は鉄、足首から下は鉄と粘土でできていました。

神はダニエルに、この像はこれからヨーロッパに起こる国を預言しているのだと教えます。すなわち、頭の金の国は現在のバビロニア帝国であり、胸の銀はバビロニア帝国を滅ぼすペルシャ帝国、腰の銅はペルシャ帝国を滅ぼすギリシャ帝国、さらに足はギリシャ帝国を滅ぼすローマ帝国、そして、足首から下の部分は現在のヨーロッパを指しているというのです。知るはずのない未来のヨーロッパの姿を、聖書は見事に預言していたわけです。その中で足首の部分に関して「鉄が粘土と溶け合うことがないように、一つになること」(ダニエル書2:43)がないと書かれてあります。つまり、ローマ帝国を最後にヨーロッパが統合されることはないと語っているわけです。かつてナポレオンやヒットラーがヨーロッパを統一しようとしましたができませんでした。ユーロもやはりヨーロッパを本当の意味で統一することはないのでしょう。

さて、問題はこの続きなのですが、夢の中で、小さな石が天から飛んできて像を粉々に打ち壊すのです。これが王を不安にさせたのですが、ダニエルは王にこう解き明かします。「天の神は一つの国を興されます。この国は永遠に滅びることなく…永遠に続きます」(ダニエル2:44)。これは一体何を意味しているのでしょうか。聖書は新天新地が始まることを預言しています。まだ誰も見たことのない希望の国です。さらに詳しいことを知りたい方は、不思議な聖書の預言を学んでみませんか。