園長便り

子どもに笑いかけましょう

園長:村沢秀和

入園、進級おめでとうございます。今年は雪溶けも早く、暖かな日差しの中で、新学期をスタートさせることができることを心より喜んでいます。園児78名でのスタートとなりますが、新しい教師が2人加わり、より充実した保育を目指してまいりたいと思っております。

ところで、子どもたちはいつも笑うことが大好きです。お友達同士と笑いあいながら元気に遊んでいる姿を見ていると、こちらまでが元気になってきます。また、こちらが笑いかけると、必ず子どもたちの顔も笑顔になります。笑顔を送ると、笑顔で返ってくる。これが裏切られることはありませんね。いつもこちらが笑顔でいると、子どもたちの顔も自然に笑顔になるのです。これが大人であればどうでしょう。意味もなく笑っていると気持ち悪がられるかもしれません。でも、子どもに笑顔を向けると、最初ちょっとびっくりした顔をすることもありますが、次にほっとしたような顔になり、最後はニコニコと笑顔になるのです。

親は子どもたちがいつも元気で丈夫にそだってほしいと願っていることと思いますが、実は、この笑顔がとても大切なのです。

東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎先生は「子どもの免疫を活性化するためにも、お母さん(お父さんも)はうれしくなくても笑顔をつくってください」と言っています。笑顔になると快のホルモンであるドーパミンが分泌され、ナチュラルキラー細胞、つまり免疫細胞を活性化させることがわかっているからです。そして、このとき重要なのは脳の反応よりも、体の反応のほうだというのです。どういうことかというと、脳がうれしい、楽しいと感じるから笑うのではなく、笑顔を作って笑うから脳が楽しいと感じる、この影響が大きいというのです。だから、うそでも笑顔を作ると、脳は勘違いをし、ドーパミンをたくさん分泌するようになり、結果的に気分も良くなり、免疫も活性化するというわけです。逆にいえば、いつも暗い顔、怒った顔、難しい顔をしていれば、体にもよくないということです。

子どもに笑顔を向ければ、子どもたちの顔も自然に笑顔になり、元気に育っていくことができます。また、同時に笑顔を向けているお母さん(お父さん)も元気になるのです。さらに、元気になるだけでなく、アンチエイジング効果もあるので美容にも良いそうですよ。意識的に笑顔を作り出し、笑顔が絶えない元気な家族でありたいですね。