園長便り

クリスマスは喜びの日

朝起きて、窓から外を覗いてみると、真っ白な世界が広がっていました。今年の初雪は例年に比べると、ずいぶんと遅かったようです。子どもたちは一日も早く雪が降ってほしいと願っているようでしたが、わたしは子どもたちには申し訳ないと思いつつも、一日でも遅く雪が降ってきてほしいと願っていました。でも、しんしんと音もなく降りそそぐ雪を眺めていると、不思議と心は癒されます。汚れた世界を真っ白に清め、騒音を静寂に変えてくれる。雪も悪くないかもと、ふとそんな気持にさせられます。

12月はクリスマスシーズンです。街を歩けばネオンが輝き、クリスマスのメロディーがあちらこちらから聞こえてきます。心も何だかうきうきしてきます。わたしが子どものころは、クリスマスはクリスチャンが祝うものでした。ところが、いつのまにか、宗教の垣根を超えて、クリスマスはどこでも祝われるようになりました。ただ、クリスマスの本当の意味を知らない人が少ないようです。そこで今回は、少しクリスマスについてお話してみましょう。

クリスマスは、救い主イエス・キリストがお生まれになったことをお祝いする日です。驚くべきは、キリストがお生まれになったその日を境に、歴史は紀元前と紀元後に真っ二つに分かれてしまったことです。つまりキリストがお生まれになる前と後では、歴史の持つ意味が全く変わってしまったということです。

聖書は、キリストがお生まれになったその夜、天使が羊飼いに現れて語った言葉を記しています。「天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである」(ルカ2:10,11)。

天使は開口一番、羊飼いに大きな喜びを告げると言いました。歴史を二分するほどの喜びが訪れたと宣言するのです。それはすべての人を救うために、イエス・キリストがお生まれになったからでした。

これが今からおよそ2000年前にあった本当のクリスマスのお話です。