園長便り2021-01

光のさす方へ

園長:中村貫太郎

園庭は雪山もすっかり解け、芝生が緑に色づいてきました。クロッカスの花が咲き、チューリップの葉っぱも太陽の光を求めて両腕を伸ばすように生えてます。春の訪れを感じる中、2021年度がスタートしました。今年度も感染症対策を継続していくため、活動には何かと制限はありますが、園児が笑顔で園生活を楽しむことができるよう願っています。

もうすぐ花を咲かせようとしているチューリップの生長に光が必要なように、私たちの存在を維持するためにも光は欠かせないものです。光は体内でビタミンDを活性化させるだけでなく、自分の周りの世界を見えるようにもしてくれています。

人間が持つ五感の中で、知覚できる情報の80~90%を担っているのが視覚だといわれています。光が存在しなければ私たちは視覚からの情報を一切得ることができません。全く光が入らない暗室の中に一人で立っている自分を想像してみてください。どんなに暗闇に目が慣れたとしても、そこでは周りにある物を見ることはできません。それどころか自分が何処に立っているのかも分からなくなり、不安な気持ちになることでしょう。地図を見て道を進む時、まず現在地を確かめる様に、自分が今立っている位置や周りの状況が分からなければ、前に進むことは困難になります。自分の位置を確かなものにするということは、とても大切なことではないでしょうか。

聖書の中では、この世界を創造された神様は初めに光をつくられたと書かれています。また光は神様やキリストを表す言葉としてもよく使われています。太陽の光は無条件に私たちの姿を見えるものとし、私たちの立っている位置や存在を確かなものとしてくれます。同じように聖書に記されている光は、私たちの心のあり方を見えるようにしてくれています。三育幼稚園で学ぶ子どもたちが、光の子どもとして歩み、成長していくことを願っています。

 

光の子として歩みなさい。

光から、あらゆる善意と正義と真実とが生じるのです。

 エフェソの信徒への手紙5章8~9節(聖書)