園長だより2016-19

「アンパンマン」の「ビジョン」と「ミッション」

園長:平田泰三

******************

園では作品展が目前になりました。年度末を感じます。ゆり組さんは卒園、たんぽぽ組、ちゅうりっぷ組さんは、それぞれ進級の時期になります。クラスのよい締めくくりの時期となりますようにと願っています。

******************

「ビジョン」「ミッション」という聖書の言葉についてご紹介しておりますが、今回は「テーマソング」にみる「ビジョン」と「ミッション」を見てみたいと思います。

もうお亡くなりになりましたが、アンパンマンの作者、やなせたかしさんが「アンパンマンのテーマソング」に込めた思いをNHKの番組で話しておられたことがありました。

「♪何のために生まれて何をして生きるのか、答えられないなんて、そんなのはいやだ♪」

「♪何が君の幸せ、何をして喜ぶ、わからないまま終わるそんなのはいやだ♪」

番組司会者の「かなり哲学的で、難しい歌詞ですが、どうしてこのような歌詞を?」という問いに「小さい頃から人生の大切なテーマについてぜひ考えてほしいから」と答えておられたのが印象的でした。「これしかない」とは答えられませんが、これらの問いにどう答えるか、それがその人の「ビジョン」「ミッション」となるのではないでしょうか。「愛」と「勇気」という「ビジョン」をもって、「たとえ胸の傷が痛んでも」その「ミッション」を遂行していく姿勢が、アンパンマンというキャラクターの言動に表現されています。

アンパンマンのヒーロー像は他者のそれとは少々異なると感じます。困っている人には自らの顔をちぎって食べさせます。アンパンマンは「痛むヒーロー」であり、「痛みを理解できる存在」であると私は思っています。

聖書のことばを「いのちのパン」(ヨハネ福音書6章35節他)と表現します。個人的には、「アンパンマン」と「イエス様(救世主)」の姿は重なるところが多々あります。