園長便り2016-07

 「セラピー」=「癒し・奉仕・助け合い」

園長:平田泰三

あと一週間で夏休みになります。こどもたちは一学期の園生活、本当によくがんばりました。4月はじめから比べると、背丈ものび、遊びや活動もステップアップしてきました。保護者のみなさまも日々、お仕事、ご家庭のために誠にお疲れ様です。先日も夏祭りを行いましたが、園の諸活動について、ご理解ご協力をありがとうございました。夏休み中もお子さん方の健やかな成長、安全が守られますようにお祈りしています。

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「身近な聖書のことばシリーズ」5回目は「セラピー」という言葉についてお話したいと思います。「セラピー」という言葉の語源「セラピューオー」という言葉が聖書のマタイ福音書9章35節にあります。「セラピューオー」は「癒し」と訳されています。確かに病気が「治る」「改善する」という意味でも使われますが、原語には、もう一つ大切な意味がこめられています。それは「仕(つか)える」「奉仕する」という意味です。

イエス・キリストは病気、辛い思いをしている人々に「仕えられた」という意味になります。故マザーテレサさんをご存知の方も多いと思いますが、マザーの活動を思い浮かべていただけるなら、「セラピー」の本質を感じていただけるかと思います。また、「仕える」というのは「助け合う」という言葉にも置き換えられます。互いが「助け合う」「弱さを担い合う」時、そこに相互に「癒し」が起こるというのです。三育幼稚園では「マルチエイジクラス(たてわり活動)」がありますが、小さなこども同士であっても、きちんと助け合っている姿を見ることができます。言葉にできなくても、この時期から、人は孤独ではないこと、助け合う仲間、家族があること、また、目には見えませんが神様が共にいてくださることを信じていけるなら・・・世界は「いやし」の空間になるのです。三育幼稚園での活動が「セラピー:互いに仕えあう、支えあう、助け合うこと」を学ぶ場になればと思っています。また、何よりもみなさまのご家庭がより「癒し」の空間となりますように願っています。