園長便り2016-03

「こころのエステ・フィットネス」

園長:平田泰三

ゴールデンウィークはいかがお過ごしだったでしょうか。園庭のチューリップが一斉に咲きました。少し懐メロになりますがSMAPの「世界に一つだけの花」の歌詞を思い浮かべます。まだ少々肌寒い時間帯もありますがよい季節になりました。

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熊本では大きな地震が起きました。震災に遭われ避難生活を余儀なくされている方々がいらしゃいます。幼稚園、教会では募金箱(任意)を設置しました。集めました募金は、わたくしども三育グループの関連機関で、国際民間支援団体【アドラジャパン】を通じて確実に必要な方の支援のため用いられます。お立ち寄りの際は皆様のご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。

(尚、アドラジャパンの活動状況は随時ネットを通じて紹介されています。http://www.adrajpn.org

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三育幼稚園は聖書の教えを運営の土台(理念)としています。少しでも聖書を身近に感じていただければと思い、しばらく「身近な聖書のことば」をシリーズでご紹介できればと思います。

今回はその第1回目「エステ」という言葉です。およそ紀元前485年頃の出来事です。当時ユダヤという国(旧約聖書の物語の主人公)が滅亡の危機にありました。そこで「エステル」という一人のか弱き女性が立ち上がったのです。彼女は時のペルシャ王の后(きさき)となっていました。日本にたとえると戦国時代、王の側近の中で、陰謀(クーデター)を企てる存在がありました。もし、そのたくらみが実行されると、自分の民族は滅亡し、王権も危うくなること知ったエステルは、自らの命をかけ、それを王に進言します。その勇気ある行動で、エステルは自分の民族も王の命も救えたという物語です。この功績は今なお、ユダヤ人の間では「プリム(光=希望)の祭」となって覚え続けられています。さて、この時代、王の后となる女性は「12ヶ月の美容の期間」(旧約聖書エステル記2章12節)という長い時間をかけ、身体を清め、容姿を美しく整えることが必要とされました。それが「エステ」という言葉の語源となったのです。「エステ」は「エステル」という女性の名前が元になっています。聖書の中に神様の愛が「油」にたとえられています。(マタイ25章)この「油」は、人間関係の潤滑油となり、エステルのように行動する勇気と希望を与えます。